专利摘要:
上流装置(2)においてスートブロー動作が行われるような静電集塵器(6)の動作を制御する方法であって、前記上流装置(2)においてスートブロー動作が開始されようとしている旨の信号を、前記静電集塵器(6)に対するラッピング事象の実施を制御するように動作する制御装置(34)へ送信するステップを備えており、前記制御装置(34)は、前記信号を受信すると、ラッピングの決定(52、152)を行い、前記ラッピングの決定は、前記上流装置(2)のスートブロー動作を開始する時刻である第2の時点(T2)と相互に関連付けられた、前記静電集塵器(6)に対するラッピング事象の実施を開始するための第1の時点(T1)を設定することを含む。
公开号:JP2011512246A
申请号:JP2010545395
申请日:2009-02-04
公开日:2011-04-21
发明作者:アンデルス カールソン
申请人:アルストム テクノロジー リミテッドALSTOM Technology Ltd;
IPC主号:B03C3-76
专利说明:

[0001] 本発明は、プロセスガスの流れ方向において静電集塵器の上流に位置する上流装置にて行われるスートブロー動作に関して、ダスト粒子を前記プロセスガスから除去するように作用する静電集塵器の動作を制御する方法に関する。]
[0002] さらに、本発明は、静電集塵器の動作を制御するように作用する装置に関する。]
背景技術

[0003] 発電所等の燃焼プラントにおける石炭、石油、泥炭、廃油等の燃料の燃焼においては、高温プロセスガスが発生する。そのようなプロセスガスは、他の成分とともに、時としてフライアッシュとも呼ばれるダスト粒子を含有する。ダスト粒子は、例えば、米国特許第4,502,872号に例示されている種類のESPとも呼ばれる静電集塵器によって、プロセスガスから除去されることが多い。]
[0004] 通常、燃焼プラントはボイラを備える。ボイラでは、高温プロセスガスの熱を利用して蒸気を生成する。ボイラは、内部熱伝達面を備える。それらの内部熱伝達面は、プロセスガスのダスト粒子により徐々に汚れてくる。高い熱伝達能力を維持するために、例えば蒸気を内部熱伝達面に吹き付けて熱伝達面に蓄積したダスト粒子を除去することにより、ボイラに対し時々スートブローを行う。除去されたダスト粒子は、高温プロセスガスとともにボイラから出て行く。このため、高温プロセスガス中のダスト粒子の濃度は、スートブロー処理の最中に上昇する。]
[0005] 三菱重工業株式会社名義の特開昭62−201660号公報には、ボイラにおいて発生した高温プロセスガスの浄化方法が開示されている。静電集塵器、すなわち、ESPは、高温プロセスガスからダスト粒子を除去するように作用する。ガスヒータのスートブロー中、増加したダスト粒子は高温プロセスガスから除去しなければならない。特開昭62−201660号公報によれば、ESPは2つの異なるモードで運転できる。第1のモードは、ガスヒータのスートブロー中に使用されるものである。第1のモードにおいては、電源は静電集塵器に最大荷電を供給し、第2のモードにおいては、電源はより低い荷電量を供給する。第2のモードは、スートブローとスートブローの間に使用されるものである。]
[0006] 特開昭62−201660号公報の方法は、ESPのスートブロー中に排出されるダスト粒子の量を減らせる場合もあるが、エネルギー消費量が増えることにもなり、通常の動作において有用な荷電率よりも高い荷電率で動作可能な電源を必要とする。]
発明が解決しようとする課題

[0007] 本発明の目的は、多額の投資及び/又は特大の静電集塵器を必要とせずに、ボイラ、ガスヒータ又はこれに類する装置のスートブローによるダスト粒子の排出を減少させることのできる方法を提供することにある。]
課題を解決するための手段

[0008] この目的は、前記プロセスガスの流れ方向に対して静電集塵器の上流に位置する上流装置において行われるスートブロー動作に関して、ダスト粒子をプロセスガスから除去するように作用する静電集塵器の動作を制御する方法において、
前記上流装置においてスートブロー動作が開始されようとしているとの信号を、静電集塵器のラッピングを制御するように作用する制御装置へ送信するステップと、
前記上流装置のスートブロー動作を開始する時刻である第2の時点と相互に関連付けられた、静電集塵器に対してラッピング事象を開始するための第1の時点を設定することを含むラッピングの決定を、前記制御装置による前記信号の受信に基づいて、前記制御装置によって行うステップと、
を備えることを特徴とする方法によって、達成される。]
[0009] この方法の優位な点は、スートブロー動作に起因するダスト粒子の排出の増加による影響を最小にするために静電集塵器を制御できることである。これは、発電所からの排出を全体的に減少させる手助けとなり、スートブロー動作の最中に煙突から見えるダストの噴煙に関する悪いイメージの問題が軽減する。]
[0010] 本発明の一実施形態によれば、前記第1の時点は、前記上流装置のスートブロー動作を開始する前に静電集塵器に対して少なくとも部分的にクリーニングが行われてダストを除去するように、前記第2の時点の前の時刻となっている。本発明の本実施形態の優位な点は、続いて行われる上流装置のスートブロー動作によって生じる排出量の増加したダスト粒子を捕獲する、静電集塵器の性能が向上することである。これによって、ダスト粒子の大気への排出が大幅に減少することになる。]
[0011] 本発明の一実施形態によれば、前記第1の時点は、前記第2の時点に対して、前記上流装置のスートブロー動作を開始する前に静電集塵器のラッピング事象の実行が少なくとも50%完了するような関係を持つ。本発明の本実施形態の優位な点は、実際のスートブロー動作の最中には、ラッピング事象の一部のみを実行すればよいように、あるいは、ラッピング事象を実行しなくてもよいように、静電集塵器のダスト粒子に対する捕獲能力が、スートブロー動作が開始する前に既に高くなっていることである。]
[0012] 本発明の別の実施形態によれば、前記プロセスガスのダスト粒子は、抵抗率が1*10E10Ω・cmよりも大きいダストを形成し、前記スートブロー動作は、前記上流装置のスートブローのために、蒸気及び水から選択される少なくとも1つのスートブロー物質を利用することを含み、前記第1の時点は、静電集塵器の動作がプロセスガスの含水率の増加によって支援されるように前記第2の時点の後になるように制御される。本発明の本実施形態の優位な点は、特にいわゆる高抵抗ダストに対して、蒸気又は水を用いたスートブローによって上乗せされた含水率を積極的に利用して、ダスト粒子の大気への排出を減少させることである。スートブロー動作の最中にプロセスガスに加えられた水分は、高抵抗ダストの除去効率を高めることがわかった。この効果を積極的に考慮に入れて、静電集塵器の動作において利益を実現する。]
[0013] 本発明の一実施形態によれば、前記第1の時点は、ラッピング事象の実行による静電集塵器のクリーニングの直前の状態の間に静電集塵器の動作がプロセスガスの含水率の増加によって支援されるように、スートブロー動作完了後、最大60分以内になるように制御される。本発明の本実施形態の優位な点は、静電集塵器のラッピング事象中のダスト粒子の排出の増加は、高抵抗率のダスト粒子を除去するように作用する静電集塵器に対して特に深刻な影響を与えるが、そのようなダスト粒子の排出の増加は、おそらくは加えられた水分によるダストの抵抗率の低下によって、ダストの再同伴が減少しているスートブロー動作と連動してラッピング事象を開始することによって、緩和されることである。]
[0014] 本発明の一実施形態によれば、前記第1の時点は、ラッピング事象の実行中に静電集塵器の動作がプロセスガスの含水率の増加によって支援されるように、スートブロー動作の最中になるように制御される。本発明の本実施形態の優位な点は、前記ラッピング事象中のダスト粒子の再同伴が減少するように、ラッピング事象を実際のスートブロー動作の最中に、すなわち、プロセスガスの含水率が高くダストの抵抗率が低いときに、行うことである。]
[0015] 本発明の別の実施形態によれば、前記第1の時点は、スートブロー動作が完了した後、0〜5分以内になるように制御される。本発明の本実施形態の優位な点は、既に静電集塵器の集塵極板上にあるダスト粒子が、スートブロー動作の最中に、より硬いダストケークを形成すると思われ、このことによって、プロセスガスの含水率が増加することである。このため、スートブロー動作の直後にラッピング事象を開始することによって、ダスト粒子は、より高密度の形で静電集塵器の集塵極板から離れ、ラッピング事象中のダスト粒子の再飛同伴は減少する。]
[0016] 本発明の一実施形態によれば、前記制御装置は、静電集塵器のラッピング状態についてスートブロー制御装置に通知する。そして、スートブロー制御装置は、前記第2の時点を前記ラッピング状態に応じて設定する。本発明の本実施形態の優位な点は、ラッピング状態について、すなわち、ラッピング事象が進行中なのか又は完了したのかどうかについて、スートブロー制御装置に通知することである。スートブロー制御装置は、この情報を考慮して、ダスト粒子の排出が可能な限り低いレベルに維持されるように第2の時点を適当な値に設定することができる。]
[0017] 本発明の一実施形態によれば、前記上流装置においてスートブロー動作が開始されようとしているとの前記情報は、どの種類のスートブロー動作が開始されようとしているのかに関する情報をも含む。本発明の本実施形態の優位な点は、ラッピング制御装置が、例えば、行われようとしているスートブロー動作の種類に起因するダスト粒子の量や含水率等、及び、行われようとしている種類のスートブロー動作の継続時間に関する条件を考慮して、行われようとしているラッピング事象を制御してもよいことである。]
[0018] 本発明のさらなる目的は、多額の投資及び/又は特大の静電集塵器を必要とせずに、ボイラ、ガスヒータ、又はこれに類する装置のスートブローによるダスト粒子の排出を減少できるような方法で、静電集塵器のラッピングを制御するように作用する装置を提供することにある。]
[0019] この目的は、プロセスガスの流れ方向において静電集塵器の上流に位置する上流装置において行われるスートブロー動作に関して、ダスト粒子を前記プロセスガスから除去するように作用する静電集塵器の動作を制御する装置において、
前記静電集塵器に対するラッピング事象の実施を制御し、前記上流装置においてスートブロー動作が開始されようとしているとの信号を受信するように作用する制御装置であって、さらに、前記制御装置による前記信号の受信に基づいて、前記上流装置の前記スートブロー動作を開始する時刻である第2の時点と相互に関連付けられた、前記静電集塵器に対するラッピング事象の実施を開始するための第1の時点を設定することを含むラッピングの決定を行うように作用する前記制御装置、
を備えることを特徴とする装置によって、達成される。]
[0020] この装置の優位な点は、前記静電集塵器の集塵極板のラッピング及び前記上流装置のスートブロー動作によるダスト粒子の排出を最小にできるように、静電集塵器のラッピングを効率よく制御することである。この点に関しては標準的な静電集塵器を利用できるので、そのための投資コストは、ラッピング制御装置を備える装置の投資コストに限られる。場合によっては、本発明の装置を静電集塵器の動作を制御するために利用するとき、従来技術に比べて、例えば、より少ない及び/又はより小さい集塵極板、及び/又は、より少ないフィールドを備える、より小さい静電集塵器を設計することさえ可能かもしれない。]
[0021] 本発明の一実施形態によれば、前記制御装置は、前記上流設備のスートブロー動作を開始する前に静電集塵器から少なくとも部分的にダストを除去するように、前記第2の時点の前の時刻となっている前記第1の時点において、ラッピング事象を開始するように作用する。本発明の本実施形態の優位な点は、この装置が、前記第2の時点において開始される、後のスートブロー動作によって生成される増加した量のダスト粒子を静電集塵器が受け取るという目的のために作用するということである。]
[0022] 本発明の別の実施形態によれば、前記スートブロー動作は、蒸気及び/又は水の利用を伴い、前記制御装置は、高抵抗ダストを除去する目的のために作用する静電集塵器の動作がプロセスガスの含水率が増加することによって支援されるように、前記第1の時点が前記第2の時点の後になるように前記第1の時点を選択する目的のために作用する。本発明の本実施形態の優位な点は、ダストの抵抗率を低下させることがわかったスートブロー動作が、静電集塵器によるダスト粒子の除去効率を、特に静電集塵器の集塵極板に対するラッピングと連動して向上させる目的のために利用できることである。]
図面の簡単な説明

[0023] 本発明の一実施形態に係る発電所の概略側面図である。
従来技術による方法によって生じるダスト粒子の排出を示す概略的なグラフである。
本発明による静電集塵器を制御する第1の方法を示すフローチャートである。
本発明の第1の方法に従って運転することにより生成されるダスト粒子の排出を示す概略的なグラフである。
本発明の別の第1の方法に従って運転することにより生成されるダスト粒子の排出を示す概略的なグラフである。
本発明による静電集塵器を制御する第2の方法を示すフローチャートである。
本発明の第2の方法に従って運転することにより生成されるダスト粒子の排出を示す概略的なグラフである。
本発明の別の第2の方法に従って運転することにより生成されるダスト粒子の排出を示す概略的なグラフである。]
実施例

[0024] 本発明のさらなる目的及び特徴は、詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。]
[0025] 本発明を、添付図面を参照して、以下により詳細に説明する。]
[0026] 図1は概略側面図であり、側面から見たときの発電所1を示す。発電所1は、石炭焚きボイラ2を備える。石炭焚きボイラ2においては、空気の存在下で石炭を燃焼させることによって、いわゆる煙道ガスの形の高温プロセスガスが発生する。この煙道ガスは、ダクト4を通って石炭焚きボイラ2から出て行く。石炭焚きボイラ2において発生した煙道ガスは、ダスト粒子を含有する。ダスト粒子は、煙道ガスが周囲の空気に排出される前に、煙道ガスから除去しなければならない。ダクト4は、ボイラ2の煙道ガスの流れ方向に対して下流に位置する静電集塵器、すなわち、ESP6へと煙道ガスを運ぶ。ESP6は、数個の放電極を備えるが、そのうちの1つの放電極8だけが図1に示されている。また、ESP6は、数個の集塵極板を備えるが、そのうちの1つの集塵極板10だけが図1に示されている。電源12は、放電極8と集塵極板10との間に電圧を印加して煙道ガス中に存在するダスト粒子を帯電させるように作用するものである。そのようにして帯電した後、ダスト粒子は、集塵極板10上に捕集される。ESP6の放電極8と集塵極板10は、好ましくは、幾つかの、通常フィールドと呼ばれるものとして分割される。各フィールドは、特定のフィールドの関連付けられた放電極8と集塵極板10との間に電圧を印加する目的で作用する電源12を備える。図1では、図示の明確さを保つために、第1のフィールド14のみ詳細に示した。しかしながら、ESP6は、好ましくは、煙道ガスの流れ方向に対して第1のフィールド14の下流に位置する、第2のフィールド16と第3のフィールド18も備える。第2及び第3のフィールド16,18はそれぞれ、図1に示す上述の第1のフィールド14の電源、放電極及び集塵極板と同様に設計され本質的に同様に配置された、電源と、放電極と、集塵極板とを備える。] 図1
[0027] 各フィールド14,16,18の集塵極板10は、ときどきクリーニングする必要がある。この目的を達成するために、フィールド14,16,18には、ラッピング装置20,22,24がそれぞれ設けられている。各ラッピング装置20,22,24は、フィールド14,16,18のうち該当するフィールドの集塵極板10をラッピングすることによってその集塵極板10をクリーニングさせるように設計されている。図1に示すように、ラッピング装置20は、1組のハンマを備えるが、図示の明確さを保つために、そのうちの1つのハンマ26だけが図1に示されている。そのようなハンマを設計する方法については、米国特許第4,526,591号に一実施例として、より詳細な説明がある。他の種類のラッピング装置も利用することができる。例えば、MIGIラッピング装置としても知られる、いわゆる磁気インパルス重力衝撃ラッピング装置もこの目的のために採用できる。ハンマ26は、集塵極板10に捕集されたダスト粒子を集塵極板10から放出させ、そして、フィールド14,16,18の下にそれぞれ位置するホッパ28,30,32のうち適切なホッパにそのようなダスト粒子をその後捕集できるように、集塵極板10に衝撃を与えるように作用するよう設計されている。ラッピング装置20,22,24の動作は、ラッピング制御装置34によって制御されるように設計されている。例えば、ラッピング制御装置34は通常、予め決められた時系列に従って、各ラッピング装置20,22,24に、それぞれ対応するフィールド14,16,18の集塵極板10のラッピング事象を開始させる。例えば、通常はダスト粒子の大半が捕集される第1のフィールド14の集塵極板10に対しては、例えば30分毎にラッピングを行い、第2のフィールド16の集塵極板に対しては、例えば60分毎にラッピングを行い、そして、第3のフィールド16の集塵極板に対しては、例えば10時間毎にラッピングを行うようにしてもよい。] 図1
[0028] ダスト粒子の少なくとも一部が除去された煙道ガスをESP6から煙突38へ運ぶように作用するよう設計されたダクト36が設けられている。煙道ガスはその後、煙突38から大気に放出される。]
[0029] ボイラ2は、図1中に40で概略的に示す内部熱伝達面を備える。それらの内部熱伝達面は、煙道ガスからの熱を吸収し、この熱を、ボイラ2の熱伝達面40内において、流れている水へ当技術分野において周知の方法で伝達し、それによって高圧蒸気を生成するように作用するよう設計されている。ボイラ2における石炭の燃焼によりダスト粒子が発生する。これらのダスト粒子は、熱伝達面40上に少なくとも部分的に堆積すると思われる。図1中に42で概略的に示すスートブロー用ランスは、ボイラ2の熱伝達面40をときどきクリーニングするために設けられている。スートブロー用ランス42は、好ましくは、既知の方法で高圧蒸気源44に接続される。高圧蒸気源44は、スートブロー制御装置46の制御下で作用するように設計されている。蒸気が蒸気源44からスートブロー用ランス42へ供給されると、スートブロー用ランス42は、この蒸気を熱伝達面40上に吹き付けるように作用し、熱伝達面40上に堆積していたダスト粒子は、蒸気によって熱伝達面40から除去される。スートブロー動作は全体として、例えば、10分間かけて行ってもよく、ダスト粒子の熱伝達面40上への堆積によって熱伝達面40が汚れたときに開始されるように設計されている。スートブロー動作を開始する時期を知る可能性の1つは、蒸気の生成の減少である。] 図1
[0030] 熱伝達面40をクリーニングする必要があると判断されると、スートブロー制御装置46は、スートブロー動作を開始させる準備をするように作用するようになる。この目的を達成するために、スートブロー制御装置46は、スートブロー動作を開始させる前に、スートブロー動作が間もなく開始されることを示す信号をラッピング制御装置34へ送信する。ラッピング制御装置34は、この信号を受信すると、ラッピングの決定を開始するように作用するようになり、このことによって、フィールド14,16,18のうちの少なくとも1つのフィールドのラッピング事象を開始する第1の時点が設定される。このラッピングの決定を行う目的は、第2の時点で開始されることになるスートブロー動作をESP6に備えさせることである。数種類の異なるラッピングの決定について、特に図3a〜図3c及び図4a〜図4cを参照して、詳細に後述する。ラッピング制御装置34及びスートブロー制御装置46はそれぞれ、例えば、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、アナログ回路、又は機械読取り可能な命令を実行可能な他の装置を備えていてもよい。機械読取り可能な命令は、ここに記載の機能を実行するように制御装置34及び/又は46を構成する。] 図3a 図3b 図3c 図4a 図4b 図4c
[0031] 図2には、従来技術の方法に従って発電所を運転したときの効果を示すグラフが示されている。図2の目的上、この従来技術の方法を、図1を参照しながら上述したのと同様に作用するように配置された、ボイラと、スートブロー設備と、ESPと、煙突とを備える発電所に適用するものとする。しかしながら、この従来技術の方法に係るボイラのスートブロー及びESPのラッピングの制御は、本願に係る発明のものとは異なっている。図2をさらに参照すると、図2に示すグラフのx軸は時刻を秒で表し、図2に示すグラフのy軸はダスト粒子の周囲の空気への排出、すなわち、煙突から出て行く煙道ガス中に存在するダスト粒子の濃度を、煙道ガス1Nm3中のダスト粒子のmg数で表わしている。] 図1 図2
[0032] 図2のグラフが適用される従来技術の方法によれば、スートブロー動作は時刻P1に開始される。このスートブロー動作によって、ボイラの熱伝達面上に堆積していたダスト粒子が多量に熱伝達面から放出され、これらのダスト粒子の一部は、煙道ガス中に同伴する。ESPへと流れる煙道ガス中のダスト粒子の増加により、ESPに対してダスト粒子が過負荷となり、ESPによるダスト粒子の処理が難しくなる。このため、図2を参照するとわかるように、ダスト粒子の排出において、時刻P1の直後に高いピークが生じる。ESPの制御装置は、図2のグラフが適用される従来技術の方法の運転モードによれば、スートブロー動作の結果引き起こされる煙道ガス中のダスト粒子の負荷のこの増加に対処するように設計されており、時刻P2において、ESPのフィールドのうち、全部ではなくとも幾つかに対して、ラッピング事象を開始する。そのようなESPの集塵極板のラッピングは、従来技術の方法の運転モードによれば、通常、ダスト粒子の排出の増加を引き起こす。集塵極板上に捕集されたダスト粒子の一部は、ラッピング事象の最中に煙道ガス中に再同伴するからである。図2に示すグラフが適用される従来技術の方法の運転モードによれば、前述のスートブロー動作の結果、ESPの集塵極板は、ダスト粒子が過剰に捕集された状態になる。このことは、前述のラッピング事象によって生じたダスト粒子の排出が“通常の”ラッピング事象中よりも大幅に多くなることを意味する。図2を参照するとわかるように、ESPの前述のラッピングによって、ダスト粒子の排出において、時刻P2の直後に第2のピークが生じる。このため、図2を参照すると最も良く理解されるように、図2のグラフが適用される従来技術の方法に従って運転すると、高いダスト粒子の排出ピークが2つ生じる。すなわち、スートブロー動作を開始するときに1つ、そして、ダスト粒子が与えるESPの集塵極板上への過負荷の存在により、ESPに対してラッピングを行うときに1つ生じる。そのような2つの大きなダスト粒子の排出ピークは、監督機関によって設定されているダスト排出基準を満たすことができても、深刻な問題を引き起こす可能性があり、目に見えるダスト粒子の黒い噴煙が煙突から出て行くという結果をも招くかもしれないことが容易に理解されよう。] 図2
[0033] 図3aはフローチャートであり、図1のESP6の動作を制御する、本発明に係る第1の方法の各ステップを示している。それによると、図3aに50として示す第1のステップとして、図1に示すスートブロー制御装置46は、スートブロー動作が間もなく、例えば、あと15分で開始されようとしていることを示す信号をラッピング制御装置34へ送信する。ラッピング制御装置34は、この信号を受信すると、図3aに52として示す第2のステップにおいて、ラッピングの決定を開始するように作用する。このラッピングの決定には、前述のスートブロー動作によって生じる多量のダスト粒子を考慮して、ESP6の3つのフィールド14,16,18のうち1つ以上のフィールドの集塵極板10に対して前述のスートブロー動作の開始前にラッピングを行う必要があるかどうか検討することが含まれる。ESP6のフィールド14,16,18のうち1つ以上のフィールドに対してスートブロー動作の開始前にラッピングを行う必要がある場合、ラッピング制御装置34は、ESP6のフィールド14,16,18のうち前記1つ以上のフィールドに対してラッピング事象を開始すべき第1の時点T1をラッピングの決定において設定するように作用する。そのような第1の時点T1を“直ちに”発生させる場合もあること、すなわち、ラッピング制御装置34が前記ラッピングの決定によってフィールド14,16,18のうちの前記1つ以上のフィールドのそれぞれのラッピング装置20,22,24に直ちにラッピング事象を開始させる場合もあることが、容易に理解されよう。そのような第1の時点T1は、本発明の本質から逸脱することなく、同様に良好に、何分か後、例えば、ラッピングの決定が行われる時刻から1〜10分後の時刻にすることも可能である。いずれにしても、本発明のこの方法によれば、図3aを参照すると最も良く理解されるように、ラッピング事象を開始する時点である第1の時点T1は、スートブロー制御装置46によって設定されるように、スートブロー動作が開始される時点である第2の時点T2よりも前になる。従って、本発明のこの方法によれば、ラッピング制御装置34は、図3aに54として示す第3のステップにおいて、第1の時点T1で、ESP6のフィールド14,16,18のうち前述のスートブロー動作の開始前にラッピングを行う必要のあるフィールドに対してラッピング事象を開始する。上述したように、第1の時点T1は、必要なラッピング事象を全て前述のスートブロー動作を開始する前に発生させるように選択される。このことによって、前述のスートブロー動作を開始する前に、ESP6をできるだけきれいにする。従って、ESP6は、前述のスートブロー動作の最中に放出される多量のダスト粒子の処理に関する限り、良好な状態になる。スートブロー動作は、図3aに56として示す第4のステップにおいて、前記第2の時点T2に開始される。図1を参照しながら上述したESP6のフィールド14,16,18の通常のラッピングの時刻が、スートブロー制御装置46によって生成される、スートブロー動作が開始されようとしている旨の情報によって、無効になる場合があるということは、容易に理解されよう。従って、ラッピング制御装置34は、スートブロー制御装置46によって生成されるそのような情報を受信した後、図3aのフローチャートに従って機能し、それによって、通常の運転下におけるESP6のフィールド14,16,18のラッピングの時刻に関しては、熟考されたもの全てを効果的に無効にする。] 図1 図3a
[0034] ここで、図3bを参照すると、本発明の第1の方法の作用の仕方を示す概略的なグラフが示されている。本発明の第1の方法の作用によって生じる機能及び結果は、以下にさらに詳細に説明する。この目的を達成するために、図3bにおいてT0で示す時刻に、スートブロー制御装置46は、ボイラ2におけるスートブロー動作を間もなく、例えば、あと15分で開始する旨の信号をラッピング制御装置34へ送信するように作用する。ラッピング制御装置34は、この信号を受信すると、図1に示すESP6の3つのフィールド14,16,18の各々のラッピング状態についてチェックを実行させる。次のスートブロー動作によって煙道ガス中に同伴するダスト粒子の濃度が大幅に上昇すると考えられるので、ラッピング制御装置34は、ESP6のフィールド14,16,18の各々の集塵極板10を基本的にほぼ完全にきれいにできるように作用するよう設計されている。このため、ラッピング制御装置34は、ESP6の3つのフィールド14,16,18のうち1つ以上又は全部に対して、時刻T2におけるスートブロー動作の開始前にラッピングを行う旨のラッピングの決定を、必要と見なされるときに行うように作用するよう設計されている。ラッピング制御装置34は、ラッピング装置20,22,24に、規定のスケジュールに従ってESP6のフィールド14,16,18に対するラッピング事象を開始させるように作用する。ESP6の3つのフィールド14,16,18のうち1つ又は2つのフィールドに対してのみ同時にラッピングを行うことによって、フィールド14,16,18のうちラッピングが行われない残りのフィールドは、ESP6のフィールド14,16,18のうちの他のフィールドのラッピング事象の最中に放出されるダスト粒子の一部を捕獲するように作用する。例えば、ラッピング制御装置34が、まず、第1の時点T1において、信号をESP6の第3のフィールド18のラッピング装置24へ送信して、第3のフィールド18のラッピング事象を開始するとする。この第3のフィールド18のラッピング事象が完了すると、典型的には1〜4分後になるが、ラッピング制御装置34は、信号を第2のフィールド16のラッピング装置22へ送信して、第2のフィールド16のラッピング事象を開始する。この第2のフィールド16のラッピング事象が完了した後、これも典型的には約1〜4分後になるが、ラッピング制御装置34はその後、信号を第1のフィールド14のラッピング装置20へ送信して、第1のフィールド14のラッピング事象を開始する。このラッピング事象はその後、典型的には1〜4分後に完了する。このため、図3bを参照すると最も良く理解されるように、第1の時点T1から時刻T3までに、すなわち、約5〜15分後には、ESP6の3つのフィールド14,16,18全部の集塵極板10に対してラッピングが完了し、ESP6はきれいになったと見なすことができる。図3bをさらに参照すると、前記第1の時点T1で開始し時刻T3で終了する期間の間、ESP6対して行われるラッピング事象によって、煙突38から出て行く煙道ガス1Nm3中のダスト粒子のmg数の単位で測定したときのダスト粒子の排出が増加する。しかしながら、その期間、すなわち、時刻T1で開始し時刻T3で終了する期間の間のダスト粒子の排出の増加は、さほど大きくはない。これは、ESP6のフィールド14,16,18の集塵極板10に対して、制御された順番でかつダスト粒子が過剰に捕集された状態になる前にラッピングを行うことによる。このため、典型的には時刻T3の0〜5分後、より好ましくは時刻T3の0〜2分後の第2の時点T2においてスートブロー制御装置46がスートブロー動作を開始するとき、ESP6は、スートブロー動作の最中に放出されるダスト粒子を受け取る能力に関する限り、良好な状態である。図3bを参照すると容易にわかるように、第2の時点T2に開始され時刻T4に完了するスートブロー動作によって、ダスト粒子の排出は増加する。従って、スートブロー動作を開始する前にESP6に対してラッピングを行うので、本発明の第1の方法の場合のダスト粒子の排出は、図2についての上述の議論に関連して言及した従来技術の方法の運転において生じるよりもずっと少ない。このため、図2に示すグラフについての上述の議論に関連して言及した従来技術の方法を利用して生じたものと比較して、図3a及び図3bを参照して上述した本発明の前記第1の方法は、ダスト粒子の排出を大幅に減少させることになる。] 図1 図2 図3a 図3b
[0035] ESP6の全てのフィールド14,16,18のラッピング事象が、図3bに示すように第2の時点T2の前である時刻T3に完了するということを、図3bについての議論に関連して上述した。本発明のこの第1の方法の別の実施形態は、ラッピング制御装置34を、ラッピング事象が全て完了したこと及びスートブロー動作を開始してもよいことを示す信号をスートブロー制御装置46へ送信する目的のために作用させる。スートブロー制御装置46は、そのような信号を受信すると、第2の時点T2を時刻T3の直後に設定し、それによって、ラッピング事象が完了した直後にスートブロー動作を開始させるように作用させることができる。従って、本発明のこの別の実施形態によれば、スートブロー制御装置46は、まず、スートブロー動作を間もなく開始する必要があること及びESP6のラッピングを要求してもよいことを示す信号をラッピング制御装置34へ送信するように作用させることができ、従って、スートブロー制御装置46はその後、実際に前記第2の時点T2においてそのようなスートブロー動作を開始させる前に、必要なラッピング事象が全て完了した旨のラッピング制御装置34からの信号を待たなければならない。] 図3b
[0036] 図3cは、図3aに示す本発明の第1の方法のさらに別の実施形態を示す。本発明の第1の方法のこのさらに別の実施形態によれば、スートブロー動作は、ラッピング事象が完了する前に開始してもよい。この目的を達成するために、図3cを参照すると、スートブロー制御装置46に、スートブロー動作が開始されようとしていることを示す信号を時刻T0において送信する。ラッピング制御装置34は、この信号を受信すると、ラッピングの決定を行う。このラッピングの決定は、図3bについての議論に関連して上述したのと同様である。これにより、ラッピング事象が第1の時点T1において開始される。そして、本発明の第1の方法のこのさらに別の実施形態によれば、スートブロー制御装置46は、前記第1の時点T1の後で、かつ、ラッピング事象が全て完了する時刻T3の前の第2の時点T2にスートブロー動作を開始する。従って、図3cを参照すると最も良く理解されるように、ラッピング事象が全て完了する前に、前述のスートブロー動作を開始する。本発明の第1の方法の図3cに係る、このさらに別の実施形態は、本発明の第1の方法の図3bに係る実施形態よりも、ダスト粒子の排出が少し増加することが多いが、その一方、ラッピング事象及びスートブロー動作が完了するまでの総時間、すなわち、時刻T1で開始し時刻T4で終了する時間枠は、本発明の第1の方法の図3bに係る実施形態の場合に比べると短い。好ましくは、第2の時点T2は、いずれにしても、ESP6のラッピング事象が少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%完了するように選択するべきである。この目的を達成するために、ラッピング事象が全て完了する、第1の時点T1で開始し時刻T3で終了する期間が10分である場合、第2の時点T2は、時刻T1の5分以上後、より好ましくは時刻T1の7分以上後にするべきである。] 図3a 図3b 図3c
[0037] 従って、図3a、図3b及び図3cに係る本発明の第1の方法によれば、ラッピング事象を開始する時点である第1の時点T1は、スートブロー動作を開始する時点である第2の時点T2よりも前になる。第2の時点T2は、好ましくは、ラッピング事象が完了する時刻T3の後、最大60分以内、より好ましくは最大10分以内、最も好ましくは最大5分以内に設定するべきである。そのようにしないと、ESP6の集塵極板10が再び、煙道ガスから捕獲したダスト粒子に覆われてしまう可能性があるからである。図3cを参照すると最も良く理解されるように、第2の時点T2は、本発明の本質から逸脱することなく、時刻T3の直前に設定することも可能である。] 図3a 図3b 図3c
[0038] 図4aはフローチャートであり、本発明に係る図1のESP6の動作を制御する、本発明の第2の方法の各ステップが示されている。本発明のこの第2の方法は、ESP6がいわゆる高抵抗ダストの捕集を実行するように作用するよう設計されている場合における使用に特に適している。“高抵抗ダスト”は、本願においてこの用語を使用する場合、煙道ガスのダスト粒子が、IEEE548−1984標準規格(『IEEE Standard Criteria and Guidelines for the Laboratory Measurement and Reporting of Fly Ash Resistivity』米国電気電子学会(IEEE)、米国ニューヨーク州)に従って測定したときの抵抗率が1*10E10Ω・cmよりも大きいダストを形成していることを意味する。そのような高抵抗ダストは、ダスト粒子を放電極8及び集塵極板10の使用によって帯電させることがあまり効率的ではないので、ESP6によって捕集するのが難しい。しかしながら、蒸気、すなわち、高圧水蒸気、又は水の供給を利用してスートブロー動作を行うと、ESP6が高抵抗ダストを捕集する目的のために採用されている場合、スートブロー動作がESP6の動作をさらに向上させる場合があることがこれまでにわかっている。除去効率が向上する理由は、スートブロー動作の最中に煙道ガスに加えられる水蒸気がダストの抵抗率を下げ、それによってダスト粒子がESP6によって捕集され易くなるからであると考えられている。多くの場合、ESP6の動作における最も重要な期間は、ラッピング事象である。上述したように、集塵極板10上に捕集されたダスト粒子の一部は、ラッピング事象の最中に何度も煙道ガス中に再同伴する傾向があるからである。高抵抗ダストのラッピング事象の最中の再同伴の問題は、低抵抗ダストよりさらに大きい。従って、図4a及び図4bのそれぞれに係る本発明の第2の方法の第1の実施形態によれば、ラッピング事象は、スートブロー動作の最中に行われるように制御される。そうすることによって、ダスト粒子の排出が減少することがわかったからである。] 図1 図4a 図4b
[0039] 図4a中に150で示す本発明の前記第2の方法の第1のステップにおいて、図1についての議論に関連して上述したスートブロー制御装置46は、スートブロー動作を例えば15分後に開始することを示す信号をラッピング制御装置34へ送信する。ラッピング制御装置34は、この信号を受信すると、図4a中に152で示す第2のステップにおいて、ラッピングの決定を行う。このラッピングの決定には、スートブロー動作の最中にダスト粒子の抵抗率が低下するという事実を考慮して、ESP6の3つのフィールド14,16,18のうち1つ以上のフィールドの集塵極板10に対してスートブロー動作の最中にラッピングを行うべきかどうか検討することが含まれる。ESP6のフィールド14,16,18のうち1つ以上のフィールドに対してスートブロー動作の最中にラッピングを行う必要があると判断されるべき場合には、ラッピング制御装置34は、ラッピングの決定において、ESP6のフィールド14,16,18のうち少なくとも1つのフィールドに対してラッピング事象を開始するべき第1の時点T1を設定する。いずれにしても、本発明の第2の方法によれば、図4aを参照すると最も良く理解されるように、ラッピング事象を開始する時刻である第1の時点T1は、スートブロー制御装置46によって設定されるスートブロー動作を開始する時刻である第2の時点T2の後になる。従って、本発明のこの第2の方法によれば、スートブロー制御装置46は、図4a中に154で示す第3のステップにおいて、前記第2の時点T2においてスートブロー動作を開始する。図4a中に156で示す本発明の第2の方法の第4のステップにおいて、ラッピング制御装置34は、前記第1の時点T1において、スートブロー動作が完了する前に、ESP6のフィールド14,16,18に対してラッピング事象を開始する。図3bに関する議論に関連して上述したのと同様のESP6のフィールド14,16,18のラッピング事象の開始順序は、本発明の本質から逸脱することなく、本発明のこの第2の方法においても同様に良好に利用できることが理解されよう。] 図1 図3b 図4a
[0040] ここで、図4bを参照すると、以下にさらに詳細に説明する本発明の第2の方法によって生じる機能及び結果を示す概略的なグラフが示されている。図4bに示す時刻T0に、スートブロー制御装置46は、ボイラ2のスートブロー動作を間もなく、例えば、あと15分で開始する旨の信号をラッピング制御装置34へ送信するように動作する。ラッピング制御装置34は、この信号を受信すると、図1に示すESP6の3つのフィールド14,16,18の各々のラッピング状態についてチェックを実行させるように動作する。その後、ラッピング制御装置34は、ラッピングの決定を行う。そのラッピングの決定に従って、ESP6の3つのフィールド14,16,18のうちの幾つか又は全部のフィールドに対して、スートブロー動作の最中にラッピングが行われる。ラッピング制御装置34は、好ましくは上述したような適当な順序に従って、第1の時点T1においてラッピング事象を開始させる。第2の時点T2、すなわち、スートブロー動作を開始する時点は、図4bを参照すると最も良く理解されるように、第1の時点T1よりも前になる。さらに、スートブロー動作を開始する時刻である第2の時点T2の直後に、ダスト粒子の排出が減少することが、図4bを参照すると容易に明白となるであろう。これは、おそらく、スートブロー用ランス42から出る水蒸気によってダスト粒子の抵抗率が低下することによるものと思われる。第1の時点T1においてラッピング事象を開始すると、そのようなラッピング事象の結果としてダスト粒子の排出は増加する。しかしながら、これらのラッピング事象の最中の、すなわち、第1の時点T1の後のダスト粒子の排出の増加は、比較的小さい。その理由は、スートブロー動作の最中にラッピング事象を開始することによって、除去効率が向上するからである。この除去効率の向上は、おそらく、抵抗率の低下によるものと思われる。ラッピング事象は、時刻T3に完了し、それによって、ダスト粒子の排出量は減少する。時刻T3の後の時刻T4において、スートブロー動作は完了する。図4bを参照すると最も良く理解されるように、ダスト粒子の排出は、時刻T4の後、増加する。これは、煙道ガスの含水率が低下して常態に戻り、それによって、ダストの抵抗率が増加するからである。従って、本発明のこの第2の方法に従ってラッピング事象をスートブロー動作の最中に行うようにラッピング事象を制御することによって、これらのラッピング事象によって生じるダスト粒子の排出は減少する。これは、おそらく、煙道ガスの含水率がスートブロー動作の最中に増加することによると思われる。その結果、ダストの抵抗率が低下し、それによって、ESP6が動作する運転状態が付随的に向上する。] 図1 図4b
[0041] 図4cには、図4aについての議論に関連して上述した本発明の第2の方法の、別の実施形態が示されている。本発明の第2の方法のこの別の実施形態によれば、第1の時点T1においてラッピング事象を開始するが、この第1の時点T1は、第2の時点T2においてすでに開始したスートブロー動作を完了する時刻T4の後になる。図4cを参照すると、時刻T0及びT3は、図4bについての議論に関連して上述したのと同様の意味を持つ。図4cを参照すると容易に理解されるように、ダスト粒子の排出は、時刻T2で開始し時刻T4で終了する期間の間、減少する。これは、おそらくダストの抵抗率の低下によるものと思われる。時刻T2で開始し時刻T4で終了する期間の間、すでにESP6の集塵極板10上に存在しているダスト粒子は、効率よく凝集する。これは、おそらく、ダスト粒子の抵抗率の低下によるものと思われる。従って、好ましくはスートブロー動作が完了してから0〜5分後、すなわち、時刻T4の0〜5分後の、前記第1の時点T1においてラッピング事象を開始するとき、ダスト粒子は、比較的高密度のケークの形で集塵極板10から離れる。その結果、ラッピング事象によるダスト粒子の排出は減少する。] 図4a 図4b 図4c
[0042] 本発明のこの第2の方法のさらに別の実施形態として、本発明の本質から逸脱することなく、ラッピング事象をスートブロー動作の最中に一部実行し、スートブロー動作完了後にも一部実行するようにすることもできることが理解されよう。]
[0043] この目的を達成するために、図4a、図4b及び図4cについての議論と関連して言及され、好ましくは高抵抗ダストの場合に利用される本発明のこの第2の方法によれば、ラッピング事象を開始する時点である第1の時点T1は、スートブロー動作を開始する時点である第2の時点T2の後になる。第1の時点T1は、好ましくは、スートブロー動作が完了する時刻T4の後、最大60分以内、より好ましくは最大10分以内、最も好ましくは最大5分以内とするべきである。そのようにしないと、スートブロー動作の最中におけるダストの抵抗率の低下がもたらす利点を利用することができなくなるからである。] 図4a 図4b 図4c
[0044] 本発明の上述の実施形態については、本発明の本質から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で多くの変形が可能であることが理解されよう。]
[0045] 上に、スートブロー動作は、煙道ガスの流れ方向に対してESPの上流に位置するボイラにおいて行われることを述べた。スートブロー動作は、本発明の本質から逸脱することなく、ESPの上流に位置するエコノマイザやガス−ガス熱交換器等の他の設備においても同様に良好に行うことが可能であることが理解されよう。エコノマイザは、例えば、発電所のエネルギー効率を向上させる目的で作用してもよい。また、熱交換器は、例えば、当技術分野において周知の方法で入口燃焼空気と出口煙道ガスとの間の熱交換によって入口燃焼空気の温度を上昇させる目的で作用してもよい。例示であって、これに限定はしないが、ガス−ガス熱交換器は、ユングストローム(登録商標)再生熱交換器の形を取ることが可能である。この再生熱交換器は、米国ニューヨーク州ウェルズビルのアルストム・パワー社の空気予熱器部門から市販されており、その初期バージョンは、米国特許第1,522,825号の主題となっている。そのような他の種類の設備の場合においても、スートブロー動作が開始されようとしているので、ラッピング制御装置はラッピングの決定を行うことができる旨の信号をラッピング制御装置へ送信することには利点がある。ラッピング制御装置は、そのような他の上流設備に対して行うスートブロー動作の結果としてその後起こるダスト粒子の濃度の上昇にESPを備えさせるように作用する。]
[0046] 場合によっては、幾つかの異なる種類のラッピング事象が、図1を参照して上述したESP6の集塵極板10のクリーニングに利用される。例えば、いわゆる電源切断ラッピングをときどき行うことが可能である。電源切断ラッピングとは、あるフィールド、例えば、第1のフィールド14の、電源12を、フィールド14のラッピング事象の期間の一部又は、フィールド14のラッピング事象の全期間において、停止することを意味する。電源切断ラッピング事象によって、該当のフィールド14の集塵極板10に対して、より効率のよいクリーニングが行われる。これは、ダスト粒子を集塵極板10に付着させておく電気的な力がラッピング事象の間には存在しないからである。しかしながら、電源切断ラッピング事象は、通常のラッピング事象に比べて、ダスト粒子の排出をかなり増加させる。例えば、4回又は5回に1回のラッピング事象を電源切断ラッピング事象とし、その他のラッピング事象を、電源12がアクティブのままの通常のラッピング事象とすることが可能である。ある種のダストに対しては、図3bを参照して上述した原理に従って、スートブロー動作を開始する前に電源切断ラッピング事象が完了するように、電源切断ラッピング事象を、スートブロー動作の前の最後のラッピング事象として行うことが有利である。これは、集塵極板をできるだけきれいにして、スートブロー動作を開始するときにダストに対する捕集容量を最大にするためである。一方、図3cを参照して上述した原理に従って電源切断ラッピング事象の一部をスートブロー動作の最中に行うことは、通常、適当ではない。その理由は、電源切断ラッピング事象によってダスト粒子の排出が増加し、そのダスト粒子が、スートブロー動作によって生成されるダスト粒子に上乗せされるからである。しかしながら、1*10E10Ω・cmよりも大きい抵抗率を有する高抵抗ダストに対しては、電源切断ラッピング事象をスートブロー動作と連動して行われるように制御し、そのような高抵抗ダストのそのようなスートブロー動作中における除塵効率の向上による利益を得ることが有益な場合もある。] 図1 図3b 図3c
[0047] スートブロー動作がESPの上流に位置する幾つかの異なる種類の設備において実行される場合には、そのようなスートブロー動作の効果は、どの特定の種類のスートブロー動作がそのような異なる種類の設備に対して行われているのかによって異なる場合があることが理解されよう。例えば、ボイラ2において行われるスートブロー動作は、多量のダスト粒子の発生及び煙道ガスの含水率の増加の両方を引き起こす場合があり、一方、ボイラの下流に位置するガス−ガス熱交換器に関連して行われるスートブロー動作においては、発生するダスト粒子の量はかなり少ないかもしれないが、煙道ガスの含水率は高い。もう1つの可能性は、ボイラにおけるスートブロー動作は異なる程度まで行うことが可能なことである。例えば、完全スートブロー動作及び簡易スートブロー動作を、ボイラにおいて交互に行うことが可能である。簡易スートブロー動作は、完全スートブロー動作よりも、発生させるダスト粒子の量が少なく、継続時間が短い。異なる種類のスートブロー動作のそのような異なる効果を明らかにするために、スートブロー制御装置46からラッピング制御装置34へスートブロー動作を開始する前に送信される信号が、行われようとしているスートブローの種類に関する情報を含むようにすることも可能である。従って、ラッピング制御装置34は、スートブロー制御装置46から受信する信号に含まれている、行われようとしているスートブロー動作の種類に関するそのような情報を、ESP6のフィールド14,16,18のうち、もしあれば、どのフィールドに対してラッピングを行う必要があるのか判断するときに考慮することが可能である。]
[0048] ラッピング事象は、スートブロー動作を開始する前に開始するように制御してもよいということを、図3a〜図3cを参照して上述した。さらに、ラッピング事象は、特に高抵抗ダストに対しては、スートブロー動作の最中又はスートブロー動作の直後に行うように制御してもよいということを、図4a〜図4cを参照して述べた。本発明のさらに別の実施形態によれば、さらに別の選択肢は、ESPのラッピング事象がボイラ等の上流装置のスートブロー動作の最中又は直後に開始されないように、ESPのラッピング事象を制御することである。従って、前記さらに別の選択肢は、図2を参照して上に例示した、問題となる“二重ピーク”を避ける更に別の可能性を提供する。従って、このさらに別の選択肢によれば、スートブロー制御装置が、時刻T2にボイラにおいてスートブロー動作を開始しようとしている場合、スートブロー動作が完了した旨の第2の信号が送信されるまではラッピング事象を開始してはいけない旨の信号を、下流のESPのラッピングを制御するラッピング制御装置へ送信してもよい。それによって、ラッピング制御装置は、スートブロー動作が完了した旨の信号をスートブロー制御装置から受信するまで、ラッピング事象を時刻T1に開始することが許されない。従って、スートブローによるダスト粒子の排出の増加とラッピングによるダスト粒子の排出の増加が同時に起きることを避けることができる。このさらに別の選択肢は、ESPのフィールドのうち1つ以上のフィールドに適用できる。特に、ESPの最後のフィールド、1日1回等、通常かなりまれにラッピング事象が行われるような最後のフィールドに対しては、ラッピング事象をスートブロー動作と同時に行うのは全く不適切である。] 図2 図3a 図3b 図3c 図4a 図4b 図4c
[0049] 上記した様々な方法は、ハードウエア(例えば、回路として、デジタル信号プロセッサチップ、特定用途向け集積回路等)を使用して実現することができる。これらの様々な方法は、フロッピーディスク、CD−ROM、ハードディスクドライブ又は他のコンピュータ読取り可能記憶媒体等、有形の媒体において具現化された命令を含むコンピュータプログラムコードを使用して実現することもできる。ここで、コンピュータプログラムコードがコンピュータに読み込まれて実行されるとき、コンピュータは、発明を実践する装置となる。これらの様々な方法は、電気配線、光ファイバー又は電磁放射等、何らかの伝送媒体を介して送信されたコンピュータプログラムコードを使用して実現することもできる。ここで、コンピュータプログラムコードがコンピュータに読み込まれて実行されるとき、コンピュータは、発明を実践する装置となる。]
[0050] 好適な実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更を加えたり、本発明の要素を均等物に置き換えたりできることが当業者には理解されるであろう。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況や材料を本発明の教示に適合させるように多くの変形を行うことができる。従って、本発明は、この発明を実施するために考えられた最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内の全ての実施形態を含むことが意図されている。また、第1、第2等の用語の使用は、何らかの順番や重要性を表わしているわけではなく、第1、第2等の用語は、要素同士を区別するために使用している。]
权利要求:

請求項1
プロセスガスの流れ方向において静電集塵器(6)の上流に位置する上流装置(2)にて行われるスートブロー動作に関して、ダスト粒子を前記プロセスガスから除去するように作用する静電集塵器(6)の動作を制御する方法において、前記上流装置(2)においてスートブロー動作が開始されようとしているとの信号を、前記静電集塵器(6)のラッピングを制御するように作用する制御装置(34)へ送信するステップと、前記上流装置(2)の前記スートブロー動作を開始する時刻である第2の時点(T2)と相互に関連付けられた、前記静電集塵器(6)に対してラッピング事象を開始するための第1の時点(T1)を設定することを含むラッピングの決定(52、152)を、前記制御装置(34)による前記信号の受信に基づいて、前記制御装置(34)によって行うステップと、を備えることを特徴とする方法。
請求項2
前記第1の時点(T1)は、前記上流装置(2)の前記スートブロー動作を開始する前に前記静電集塵器(6)から少なくとも部分的にダスト粒子を除去するように、前記第2の時点(T2)の前の時刻である、請求項1記載の方法。
請求項3
前記第1の時点(T1)の前記第2の時点(T2)との関係は、前記上流装置(2)の前記スートブロー動作を開始する前に前記静電集塵器(6)に対する前記ラッピング事象の実施が少なくとも50%完了するようになっている、請求項2記載の方法。
請求項4
前記プロセスガスの前記ダスト粒子は、抵抗率が1*10E10Ω・cmよりも大きいダストを形成し、前記スートブロー動作は、前記上流装置(2)のスートブローを実行する目的のため、蒸気及び水から選択される少なくとも1つのスートブロー物質を利用することを含み、前記第1の時点(T1)は、前記プロセスガスの含水率が増加することによって前記静電集塵器(6)の動作が向上するように、前記第2の時点(T2)の後になるように設定される、請求項1記載の方法。
請求項5
前記第1の時点(T1)は、ラッピング事象の実行によって前記静電集塵器(6)のクリーニングを実行する直前の期間に、前記静電集塵器(6)の動作が前記プロセスガスの含水率の増加によって向上するように、前記スートブロー動作が完了した後、最大60分以内になるように設定される、請求項4記載の方法。
請求項6
前記第1の時点(T1)は、前記ラッピング事象の実行中に前記静電集塵器(6)の動作が前記プロセスガスの含水率が増加することによって向上するように、前記スートブロー動作の最中になるように設定される、請求項4又は5に記載の方法。
請求項7
前記第1の時点(T1)は、前記スートブロー動作完了の0〜5分後になるように設定される、請求項4又は5に記載の方法。
請求項8
前記制御装置(34)は、前記静電集塵器(6)のラッピング状態に関する信号をスートブロー制御装置(46)へ送信し、前記スートブロー制御装置(46)は、前記第2の時点(T2)を前記ラッピング状態に応じて設定する、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
請求項9
前記上流装置(2)においてスートブロー動作が開始されようとしている旨送信される前記信号は、どの種類のスートブロー動作が開始されようとしているのかに関する情報をも提供する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
請求項10
プロセスガスの流れ方向において静電集塵器(6)の上流に位置する上流装置(2)にて行われるスートブロー動作に関して、ダスト粒子を前記プロセスガスから除去するように作用する静電集塵器(6)の動作を制御する装置において、前記静電集塵器(6)のラッピング事象の実施を制御し、前記上流装置(2)においてスートブロー動作が開始されようとしているとの信号を受信するように作用する制御装置(34)であって、さらに、前記制御装置(34)による前記信号の受信に基づいて、前記上流装置(2)の前記スートブロー動作を開始する時刻である第2の時点(T2)と相互に関連付けられた、前記静電集塵器(6)に対するラッピング事象の実施を開始するための第1の時点(T1)を設定することを含むラッピングの決定(52、152)を行うように動作する前記制御装置(34)、を備えることを特徴とする装置。
請求項11
前記制御装置(34)は、前記上流装置(2)の前記スートブロー動作を開始する前に前記静電集塵器(6)から少なくとも部分的にダスト粒子を除去するように、前記第2の時点(T2)の前の時刻である前記第1の時点(T1)において、ラッピング事象の実施を開始するように作用する、請求項10記載の装置。
請求項12
前記プロセスガスのダスト粒子は、抵抗率が1*10E10Ω・cmよりも大きいダストを形成し、前記スートブロー動作は、前記上流装置(2)のスートブローの目的のために、蒸気及び水から選択される少なくとも1つのスートブロー物質を利用することを含み、前記制御装置(34)は、前記静電集塵器(6)の動作がプロセスガスの含水率が増加することによって向上するように、前記第1の時点(T1)を前記第2の時点(T2)の後になるよう設定するように作用する、請求項10記載の装置。
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